カテゴリー別アーカイブ: 公害資料館連携

速報!公害資料館連携フォーラムin四日市を12月11日~13日に開催

簡易チラシ.compressed (2) 第3回の公害資料館連携フォーラムを四日市で開催することが決定しました。 申し込みは9月からになりますが、ぜひスケジュール帳に日程を書き込んでいただきたく存じます。 日程:2015 … 続きを読む

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中国環境NGO・研修プログラム(12/4-7)

あおぞら財団では、日本の公害経験を発信し、情報交換することによって、中国やアジアの環境問題の解決をめざして、中国の環境NGOとの交流活動を続けています。今年度は12/4~8の期間に李力さんはじめ、3名のメンバーが来日しま … 続きを読む

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第2回公害資料館連携フォーラム in富山 12/5-7

未来に共につなげよう公害資料館の"わ" 第2回公害資料館連携フォーラム in富山 日程:2014年12月5日~7日 会場:富山県立イタイイタイ病資料館 〒939-8224 富山県富山市友杉151 ht … 続きを読む

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「わくわく広げよう公害資料館の“わ”―公害資料館連携フォーラムin新潟」開催!(12/7~8)

12月7日(土)~8日(日)、新潟市万代市民会館で「わくわく広げよう公害資料館の“わ”―公害資料館連携フォーラムin新潟」が開催されました!

全国の公害資料館で「公害資料館ネットワーク」を組織し、あおぞら財団が事務局を務めました。
全国の公害資料館が一同に会して議論する初めての催しです。

7日午前には、全国13団体の公害資料所蔵機関の関係者が集まり、会議を行いました。
それぞれ自館の紹介をした後、事務局からメーリングリストやホームページを通じた情報交換・発信、事務局機能など、今後の連携事業の推進とネットワークの拡大・強化に向けた提案がなされました。

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その後、3~4人の小グループに分かれて今後の取り組みにあたっての課題や展望について話し合い、その結果を全体で共有しました。

そこでは、民間機関と行政機関の立場の違いや、研究者や一般市民などネットワーク外のニーズなども考慮しつつ、今後各資料館の交流や情報交換を積極的に進めていく必要があるとの意見が出されました。

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最後に、各資料館が知恵を出し合い公害という負の遺産を後世に伝え、何よりもこのネットワーク事業が患者さんたちの支援につながっていくように活動を継続していくという点で合意しました。

参加者からは、近接地域の方とも初めて顔を合わすことができ、全国各地の取り組みも知ることができてとてもよかった。自館の運営・活動に活かせることを学ぶことができた。などの感想が出されました。
全国の公害資料館関係者の「顔の見える関係」を作る大きな一歩となった有意義な会議となりました。

午後からは、基調講演として染川香澄さんが「学び続けるきっかけとなる展示―ハンズ・オンとマインズ・オン」と題してご報告されました。

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博物館施設の展示は、一方通行のものではなく、利用者とのコミュニケーションを図る手段であること。そのためには、ハンズ・オン(体験型・ふれあい型展示)を通じて、マインズ・オン(利用者の心を動かす展示)していく必要があることが述べられました。
ご自身が携われた各地の展示など具体的な事例が数多く示され、学び続けるきっかけとなる展示のあり方を提起されました。

染川さんのご講演は、公害という負の遺産と地域再生の取り組み、環境と人間の関わり合いなどを利用者に対していかに実感を伴って伝えていくかという、公害資料館展示の課題を考える上で大変参考になるものでした。染川さんからは、患者さんの痛みや辛さを実感するための取っ掛かりとなる体験型の展示の有効性が提案されました。

その後、7日・8日両日にわたり各分科会に分かれ、ゲストを招いた報告と意見交流が行われました。
各分科会は以下の通りです。

分科会1「参加型展示のあり方を考える」
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分科会2「公害発生地における地域再生について」「今日の日本における地域再生について」
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分科会3「公害資料の収集・保存・整理の現状と課題」「公害資料を活用した公害・環境教育にむけて」
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分科会4「CSRと公害教育」
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分科会5「公害資料館の運営マネジメント」
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※各分科会の詳細や議論の内容については、追って取りまとめたいと思います。

8日午後には、全体会が行われ、各分科会のまとめが報告されました。
事務局からは、7日の関係者会議での議論とまとめが報告され、今後も公害資料館の連携事業を進め、フォーラムも継続的に開催していきたい旨が述べられました。

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最後に、髙木勲寛さん(イタイイタイ病対策協議会会長)が「2日間互いに顔を合わせ議論し学んだことを、明日からそれぞれの活動に活かしていこう」とあいさつされ、フォーラムは閉会しました。

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両日を通じて、全国各地から94名という多くの参加があり、公害を学び伝えていくことへの関心の高さを改めて感じることができた催しとなりました。
当日は、多くの報道関係の方も取材に来られ、以下のように記事になっています。

http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG0702A_V21C13A1CR8000/

会場には展示コーナーが設けられ、各団体の取り組みがパネルで紹介されました。

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また、7日夜には交流会が開かれ、懇親を深めました。

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最後になりましたが、公害資料館ネットワークのみなさま、共催・後援いただいた各団体のみなさま、ご講演・ご報告いただいたみなさま、そしてご参加いただいたみなさまに厚くお礼申し上げます。

(藤井) 続きを読む

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新潟県立環境と人間のふれあい館~新潟水俣病資料館~を見学しました!(12/6)

12月7日(土)~8日(日)、新潟市で「わくわく広げよう公害資料館の“わ”―公害資料館連携フォーラムin新潟」が開催されました。

全国の公害資料館が一同に会する初めての催しです!
公害資料館ネットワークを主催とし、あおぞら財団も事務局として参加しました。

それに先立ち、6日(金)に希望者で新潟県立環境と人間のふれあい館~新潟水俣病資料館~の見学を行いました。
参加者は12名でした。

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まず、塚田眞弘館長よりご挨拶をいただき、新潟水俣病のあらましを紹介したビデオと、初期の水俣病報道をめぐるドキュメンタリー映像を鑑賞しました。
館長からは、公害発生初期に「伝染病」「タタリ」などと報道されたことが、その後の公害病患者さんたちへの差別・偏見につながったとのお話がありました。

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続いて、語り部の近四喜男(ちか・よきお)さんのお話を聞きました。
近さんは、新潟水俣病の発生地・阿賀野川沿いの村で1930年、漁師の家にお生まれになりました。お父さんは劇症型の患者で提訴10日前にお亡くなりになりました。また長兄の喜代一さんは第一次訴訟の原告団長を務められましたが、係争中にお亡くなりになられました。

1996年、新潟水俣病第二次訴訟の和解に接して、「長い裁判で患者が疲弊したタイミングを図って政治解決を持ち出すような行政や企業のやり方に憤りを感じ、公害をなくす活動に携わろう!」と決意されたそうです。その後、被害者の会に入会され、資料館の語り部にもなられました。

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近さんが生まれ育った戦中~戦後の阿賀野川は、流域の人々に「生活の恵み」を与えてくれる存在でした。川では魚介類が豊富に採れ、炊事用の水をくみ、洗濯も川で行っていたそうです。また、子どもたちの遊び場でもあり、子どもたちはそこで自然の豊かさと厳しさを身に付けました。

阿賀野川流域で公害病が発生する中、地元漁師組合では生活補償を求めて連日会議が開かれ、村でも生活や仕事、結婚など公害がもたらす影響に不安が広がったそうです。
近さんご自身も、足のしびれなどの症状が出ていましたが、「水俣病になりたくない」という思いから当初は検査を受けられませんでした。しかし、お父さんやお兄さんの死を目の当たりにし、検査を受けることにしたのですが、ご家族9人の中で唯一認定されませんでした。しかし、現在でも頭痛や耳鳴り、手足のしびれや冷えに悩まれているそうです。

最後に、近さんから参加者に向けてメッセージが送られました。
・公害をなくし、自然を守り、自然とともに生きていかなければならない。そのためにも負の遺産から学んでほしい。
・地球環境保護という広い視野で考えてほしい
・周囲の環境に目を向け、公害について学び、学んだことを行動に移してほしい

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その後、塚田館長の案内で展示を見学しました。
新潟水俣病の原因や人体への影響、発生から公訴・解決に至る経過など、詳細なデータや写真が展示されていました。
小学生の受け入れなどに対応するため、子ども向けのパネルやアニメ映像を作成するなど、利用者にとってわかりやすい展示にも取り組まれています。

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ご自身の経験をもとにした近さんのお話からは、豊かな自然に恵まれたふるさとが公害によって激変していった様子や新潟水俣病が阿賀野川流域の人々の生活、健康に与えた影響がリアルに伝わってきました。
ふるさとに起こった出来事を後世に語り継ぎ、自然とともに生きることの大切さを繰り返し強調される近さんのお姿が深く印象に残りました。

(藤井) 続きを読む

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